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実によくあることです。未収金が発生し、弁護士に依頼して裁判にはめでたく勝訴し、確定判決を獲得できたものの、肝心のお金は返ってこなかった。こういう状態の陥った債権者の方が相談に来られます。
確かに確定判決があれば強制執行をかけて債務者の自宅の物を取り上げてお金に換えることはできるでしょう。相手には相当の精神的なダメージを与えることにはなりますが、決して大したお金にはなりません。今まで裁判にかけた費用、時間、手間と実際に返ってきた金額を天秤にかけてみると実に割に合わないとことです。決して得策ではありません。
法律事務所ができることは裁判に勝つことまでです。こちら側に債権書類があり、債務者が出廷しなければ（ほとんどの場合は現れません）、ほぼ自動的に裁判には勝ちます。実は、ここから先は法律事務所も何もすることができません。
確定判決はあっても回収出来ませんというお話を聞くと出来ればもう少し早く相談に来ていただけてたならと思います。本当は裁判を起こされると大変に面倒なことになりますよ、だから話し合いに応じて下さいという交渉の材料にするべきでした。（＊「弁護士も知らない交渉のコツ」を参照）もちろん確定判決という書類はとても効力があります、何しろ強制執行ができるわけですから。今度はその強制執行をされると本当に大変なダメージを受けますよ、ということ材料に交渉を進めて行きましょう。
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